どっちが転職に有利?中国語が出来る日本人 vs 日本語が出来る中国人

中国語を活かした転職

中国語を勉強している方の中には、将来中国語を使う仕事に就きたいと考えている方も多くいるかと思います。中国語を活かした就職や転職をする際、あなたと同じポジションを狙うのは、中国語が出来る日本人だけとは限りません。日本語が出来る中国人も時にはライバルとなりえます。

実際、日本語が上手な中国人もたくさんいますよね。私の周りにも、日本で留学をしてそのまま日本で就職した中国人の友人が多くいます。ビジネスレベルの日本語を使いこなせるだけでなく、長年日本で暮らし日本人の特性や習慣にも精通している人もいます。

また、そうした異国で自分のポジションを築き上げてきた人というのは総じてガッツがあり、勉強家が多いので、皆さんかなり優秀です。

中国語はネイティブだからもちろんペラペラ、中国人だから中国の文化や習慣にも当然慣れていて、その上、流ちょうな日本語まで話せる…そういう人が転職のライバルだったら、ハードルが相当高いのではないかと心配になってしまいますね。

そこで今回は、「中国語が出来る日本人 vs 日本語が出来る中国人」というお題で、どちらが転職に有利か、徹底解析していこうと思います。

中国語ネイティブが求められるケース

そもそも応募条件がネイティブである仕事

ネイティブレベルの中国語を求められる業務では、中国語が話せる日本人では採用してもらえないケースがほとんどでしょう。以下のような業務は、応募条件に「中国語ネイティブ」と記載がある場合が多いです。

  • 中国語講師
  • 日⇒中翻訳業務
  • 中国向けSNS運用

■中国語講師の場合
ネイティブ講師が所属していることを売りにする学校では、中国人指定で募集が行われます。発音が良く、正確な文法を使いこなすことができ、「日本にいながらでも中国人と話したい」という要望を叶えてくれるというのが中国人講師に習うメリットと言えるでしょう。
ただ、日本人講師の枠ももちろんありますので、中国語講師を目指したい方は是非「日本人講師ならではの強み」について考え、その部分を伸ばす努力をしてみると良いでしょう。例えば、日本人講師の場合、自分自身がゼロから中国語を使いこなせるようになるプロセスを経験していますよね。その経験をもとに、学習者がつまづきやすいポイントを整理したり、学習者の悩みを解決することができると思います。

■日⇒中翻訳業務
日本語から中国語に翻訳する場合、日本語能力が高いことも大切ですが、それ以上に中国語での表現力が求められます。逆に中国語から日本語へ翻訳する場合は、中国語よりも日本語能力の方が重要となってきます。
プロとして翻訳をお仕事にしている方でも、語学レベルは実際それほど高くないなと感じる方も多いのですが、関心するほど翻訳した文章がうまかったりします。翻訳のお仕事をしたいと考えている方は、中国語だけでなく日本語の文章力や表現力もUPするように努力すると良いでしょう。

■中国向けSNS運用
翻訳ではないものの、中国向けSNSもネイティブのみの募集のケースが多いです。
こちらも、逆の立場だったら分かりやすいと思いますが、片言の日本語でSNSを発信している企業やブランドがあったら、やはりあまり信頼できませんよね。
ただ、あなたという「個人」を武器に発信していくのであれば、話は別です。中国向けSNS運用自体が、ネイティブでないとうまくいかないというわけではありませんので、このようなお仕事に就きたいと思われている方がいたら、先ずは個人でSNS運用をしてみて、それを実績として企業に売り込むのも有だと思います。

中国人の方がベターだというケース

必ずしも中国人で無ければダメだとは言えないものの、中国人の方が良いだろうという職種もあります。

例えば、中国でビジネスを行う場合、それがどのような業界であれ、必ず様々な障害が出てきます。特に政府筋との関係等は、対応によっては障害にもチャンスにもなり得ます。こうした交渉が必要となってくるポジションの場合、日本人ではなかなかお話にならないことがほとんどだと思います。

また、泥臭い、地域に根差した仕事や新規開拓営業も、中国人の方が優秀にこなせたりします。能力で日本人の方が劣っているということではなく、一般的にですが、中国人の方が自信がある人が多いからかも知れないなと思います。

ただ、猛者たちの中に飛び込んでいく勇気があなたにあり、それが興味があるお仕事であるのなら、どんどんチャレンジしてみると良いと思います。優秀な中国人を相手に職を勝ち取るには、根拠のない自信を身に着けることも重要です。

中国語が出来る日本人の方が有利なケース

顧客が日本人・日本企業であるケース

お客様が日本人や日本企業である場合、日本語が出来る中国人よりも、中国語が出来る日本人の方が好まれ採用されることが多いかと思います。
その理由としては、日本人の方が、日本人の好みや習慣を熟知していて、日本人ならではの感覚を持ち合わせているから安心できるという意見が多いです。

ただし、私の周りにもいますが、日本で留学をし日本語がペラペラなだけでなく、日本のこともよく知っていて、且つ配偶者は日本人…みたいな中国人も実際います。そして、話していると、仕事に対する考え方が私以上に日本人だなぁ~~~という人もいます。ですので、日本人という立場に甘えるのではなく、中国語にプラスした自分なりの武器を作ると良いでしょう

顧客が中国人・中国企業であるケースでも

では、お客様が中国人や中国企業である場合はどうなのでしょうか。

流れ的に中国人の方が好まれるのではないかなと思われるかも知れませんが、これまでの私の経験上、中国語が出来る日本人の方がより好まれる傾向にあるように感じます。私自身、中国のお客様であっても、「日本のことを理解している日本人の担当が良い」「日本人の方がきちんと仕事してくれるから日本人が良い」「日本人の方が融通きかないけれど、その分変なことにならないし安心して任せられるから良い」と言われたことが何度もあります。

あとは、中国人は褒め上手の人が多いというか、優しい人が多いので、中国語がペラペラ、というだけでかなり高評価になったりします。

顧客が中国人・中国企業である場合は、中国語だけでなく、中国の歴史や文化、地理、今流行っていること等幅広く知識を身につけておくと良いでしょう。「中国のことを好きでいてくれる日本人」というのは、それだけでもポイントが高いですし、仕事を円滑に進めていく中で親しくなるきっかけにもなります。

中国語が出来る日本人として、「あなた」の売りを明確にする

外国語を使う仕事をするのであれば、業務で必要となる語学レベルに達していることはもちろん、相手の国の文化や習慣、自国との違い、よく誤解が生まれる所で気を付けておくべきこと等はしっかりと認識しておくことが大切です。

その上で、プラスしたいことは「あなた」の売りを作ることです。

正直、今の時代、「中国語力」だけでは弱いです。中国語力に掛け算できるようなものを見つけ、磨いていくことが大切です。

社会に必要とされる、あなたならではの魅力を作り、あなたならではの仕事をしていく。それが出来たら、相手があなたより中国語が上手な日本人であろうと、優秀で日本語がネイティブレベルの中国人であろうと、転職には困らないと思います!

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